2年半にわたり「経済」や「働き方」といった面から私たちの社会のあり方を大きく変化させてきたコロナ禍は、同時に「幸せ」や「豊かさ」といった私たちの価値観にも大きな変化を迫っているのではないでしょうか？
　「経済」や「科学技術」を中心に「モノの豊かさ」を追い求めてきた社会のあり方が、今様々な側面で限界を見せ始めています。地球規模の気候変動や拡大する一方のあらゆる格差、国内でも人口減少や地方の衰退、貧困や社会的孤立など枚挙にいとまがありません。「モノの豊かさ」が幸せに直結した時代が終わり、今後は「モノとこころの豊かさ」が調和する、より成熟した「幸せ」が求められる時代に入ったと言えるでしょう。
　そのような中、アートや芸術は、人々の心や暮らしに豊かさをもたらすとともに、モノづくりやサービスに付加価値を生み、また病気や災害で傷んだ心を癒すことができます。コロナ禍からの復興策において、ドイツのメルケル首相が「文化芸術は人類の生命維持装置である」と述べ、約6兆円の予算を組んだことに象徴されるように、成熟した先進国ではリーダー層に「文化に対する深い理解」があると言えるでしょう。
　基本トレンドは変わっていないという認識ですが、コロナと共存することは当たり前、という入り口が来つつあるように感じます。一方で我が国は色々な意味でマイナスな方向にどんどん向かっているように感じています。象徴的には、何も感じない人たちによって、何もしないまま、国力は落ち、先のことを見据えてイノベーションする気力すら失っているように思います。思い込みの中から生きている日本を救うためにも、感性を呼び覚ます動きが必要です。そのためにも文化やアートなどを意識し、対応した動きをすることが必要だと改めて思います。付加価値とは何か、すなわち感性の価値です。忘れないようにして、今年はこれについて討論が出来たら良いと思います。
　地方から革命をはじめる元年にできたら幸いです。

【開催概要】
開催日時：2022年11月9日（水曜）、10日（木曜）
開催場所：那須塩原TOWAピュアコテージ（栃木県那須郡那須町高久乙3375-85）
費　　用：10,000円（税込）
（東京駅⇄那須塩原駅の新幹線往復交通費、TOWAピュアコテージの飲食代・宿泊費は、主催者負担です。）
（追加のお食事やお飲み物はご負担ください。）
主　　催：那須塩原井戸端会議 事務局、東方文化支援財団、PROJECT ATAMI
スケジュール予定：
11月9日（水曜）
　　　　　15時　那須塩原駅 集合
　　　　　15時30分〜18時　中野善壽さんより熱海の話や参加者のフリートーク座談会形式
　　　　　18時から懇親会
ご宿泊
11月10日（木曜）
　　　　　各自　御朝食
　　　　　9時〜11時　参加メンバー（首長・経営者等々）のフリーセッション